再び荒れる予感の経済と政局の混乱 その1
レイアウト製作ブログ 2014/7/21の記事転載です。
これから起きるのではないかという経済と政治の大きな混乱と低迷について書き記しておきました。 堅苦しい社会情勢の話ばかりをしますが、我々日本国民の生活に暗い陰を落とすであろう政治の混迷が予想されます。かなり悲観的な話ですが私の脳裏に浮かんでいることを書き綴っていこうと思っています。内容的にはここで書いたことの続編でいささかくどいと思われるかも知れません。 しかし安倍首相が昨年秋に決断した消費税率引き上げが与える日本経済と我々国民の生活へのダメージと政局混迷の可能性について今のうちに書きとどめ備忘録として残しておかねばと考えました。このブログで社会情勢の話を書くのはあと2~3ヶ月までのつもりですが、中間総括のつもりで書いていきます。 稚拙極まりない政権運営で国民から愛想を尽かされた民主党政権が崩壊し、再び自民党が政権を奪還し安倍晋三氏が総理の座に返り咲きました。このときに目玉公約として掲げた金融緩和策を中心とする経済再生政策アベノミクスが始動し、そのすぐ直後に株価が上昇。黒田新日銀総裁が就任して以後、超円高・デフレ状態の白川総裁時代から一転し円安基調に動き自動車をはじめとする輸出産業が息を吹き返し失業率も低下。一時日本経済はいよいよデフレスパイラルから脱却かというところまでいきました。 安倍政権もこのリフレ政策という金棒のおかげで、国士無双といっても良いぐらいの絶倫パワーを誇っていました。安倍自民政権は「憎ったらしいほど強い」という言葉を使いたくなるぐらいで、かつての「巨人・大鵬・卵焼き」という言葉を想い出します。 しかし安倍氏自身の消費税引き上げというたったひとつの判断が全てをおかしくし始めています。 昨年秋にまとめた自分の記事で次のようなことを書きました。 「しかし私はもっと悲観的な動きになるのではないかと予測しています。自民党や財務省・日銀が予想している以上に多くの市民や各企業が家計圧迫や減収・支出増を恐れはじめ、消費やリスクの高い思い切った設備投資を避けはじめるのではないかと見ています。慎重な企業は景気の先行き不透明感が出ただけでも新規投資や雇用拡大・給与引上げを躊躇うでしょう。 ~中略~ もしそうなった場合、安倍政権並びに自民政権の崩壊(次期衆議院・参議院まで民主政権末期のようなイライラ状態が2~3年続く)のみならず、経済政策論争や政治論争もどう収拾をつけたらわからないほど混乱するでしょう。金融緩和と増税という政策が互いに薬効を殺し重篤な副作用を増幅させてしまう危険が生まれたような気がしています。」 赤太字で書いた部分は既に現実化してしまったと言ってよいのではないでしょうか。 しかしそれはこれから始める日本経済崩壊の序曲に過ぎません。まだ失業率や物価上昇率については悪い数字が出てきていませんが、一般市民・個人の消費活動鈍化や機械受注高下落という動きが出たということは雇用の方にも遅からず悪い影響が見えてくるでしょう。 消費税は8%引き上げだけに留まらず、さらに10%も跳ね上がります。安倍首相は「10%引き上げは景気の動向を見て決める」と慎重姿勢を見せていますが、現在の自民党や財務省の動きからするとさすがの安倍氏も増税圧力を跳ね返すことは難しいでしょう。10%税率引き上げで日本経済の息の根を止めることになるやも知れません。 今年の秋~冬には再び企業倒産が連発しそれに伴う大量の失業者が発生する危険性があります。 そのような事態になったとき彼らはどうしたら良いのでしょうか? 自分は上で書いたように円高やデフレを望む立場ではありませんし、本来は一般市民の収入上昇と伴う形で緩やかに物価上昇していくのが健康的なマクロ経済の姿であると考えていますが、収入が激しく減少したり絶たれた状態の人が多くいる中で物価上昇だけが残るのは非常に大きな問題です。 所謂「増税恐慌」「増税スタグフレーション」といえる状況ですが、こうなったら最悪です。 企業の倒産や業績悪化による人員削減の煽りを食らった失業者たちはどうなってしまうのでしょうか?失業保険は僅かな期間の給付のみです。おまけに最後の救済手段である生活保護についても自民政権と財務官僚たちが”水際作戦”とか”硫黄島作戦”を展開中で締めつけまくりです。もはや死ぬ以外に選択肢がないという人を大量に生み出すことになりかねません。 それともうひとつ不気味な話をしましょう。 17日首相官邸で行われた7月の月例経済報告で「消費総合指数は、5月は前月比 1.3%増となった」と発表されています。一見すると若干消費が回復しているかのように見えますが、この消費総合指数は需要側統計(「家計調査」等)と供給側統計(鉱工業出荷指数等)を合成した数字です。 供給側の鉱工業出荷指数などの消費指数は大きく落ち込んでいないのですが、需要側の家計調査の指数は前月比 3.1%減に落ちています。ここで「家計調査の数字は悪いけど鉱工業出荷指数などはそれほどひどくないよね」と見てはいけません。 モノを消費する需要側の消費は止まっているのにモノを生産する供給側の出荷高はまだ高いままということはクルマで言うと前輪は急ブレーキがかかってロックしているのに後輪は駆動力がかかったままで前に進もうとしているという状態だということになります。そうなるとクルマが前のめりになり後輪が滑って横っ飛びしガードレールにぶつかってしまいます。 もう少し詳しくいえば供給側はこれまでアベノミクス効果で景気が良くなり需要が伸びてきているからとことでモノの生産量を高めてきました。設備投資や人員増強も行っています。ところが消費税率引き上げによって需要側がモノの消費を手控えるようにしはじめてしまいました。いきなりの景気減速によって供給側が売れると見込んで生産したモノがダブつき不良在庫品となったり、投じた設備が余剰設備・雇った人が余剰人員になってしまうのです。 1991年のバブル崩壊や2008年のリーマンショックほどの激しいものになるかどうかわかりませんが、それに近い状況が今年中に起きる危険があると私は推測しています。 憚りながら自分が社会情勢のことに首を突っ込みこのブログでいろんなことを書くようになったきっかけはリーマンショックや麻生自民政権が崩壊したことでした。 それから5年以上過ぎ、このブログでの記事投稿もいよいよ終わりという段階に差し掛かってきたときに再び自民党が同じ過ちを犯し日本経済の混乱を招こうとしているのです。民主党政権の迷走を経て安倍政権でようやく地に足がついた政治が復活したかと思っていた矢先にまた振り出しに戻ってしまうというのは何とも皮肉な話です。 本当は政策的に打つ手はいくつかまだ残されていますが、現状の政局や世論を見ているとそれが実現できる見込みはかなり低いです。いくら景気が悪化し個人や企業が苦境に喘いでも増税は粛々と進められていくでしょう。 脅しになってしまいますが、このままの流れが進むと日本の国力はますます衰え、貧困状態に追い込まれる国民が膨れ上がってしまうと私は思っています。 大袈裟な言い方ですがまた再び日本は”死の時代”に向かって歩み始めていることを国民ひとりひとりが重く受け止めるべきです。自分はどこかで皆がもう一度「生きたいんや!」という気持ちで死神を追っ払うことに微かな期待を寄せていますが・・・・。
by mycraft-tonbi
| 2014-07-24 05:11
| 世情
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